これらを満たすには,SLSが,ビジュアル的な手順 (VPs) と,``仮定"を生成する必要がある. VPsはコンピュータービジョンのアルゴリズムで,エッジの検出,消失点の分析,モデルマッチングのようなものとする. このように,VPsはブラックボードシステム [16,18] におけるナリッジソースや,Ullmanのビジュアルルーティーン [30] の ようなものといえる. 仮説は,エッジや表面のような,中間レベルのデータとする.認識過程の各段階において,VPは一つ,または複数の仮定に 適用され,(1) 仮定の特徴を推定し,(2) 新しく,ハイレベルな仮定を生成する. (特徴を見つけ出す手順はFMPsと呼ぶ.また,変換手順はTPsと呼ぶ.)
表3.1はビジュアル的な手段を宣言するテンプレートを表している. このテンプレートは,SLSにトレーニングイメージを適用するためのVPについての情報を示しており, 例えば,予測されるコストのような情報は,全てSLSによって予測することができる. VPのテンプレートはどれだけの仮定が (実行時の) 引き数として要求されるのか, それぞれの引き数はどういったものか,また,特徴の前提条件,VPを起動するLisp S-expressionなど を示している. さらに,TPの宣言は,仮定を生成する型を含んでいる.また,FMPの宣言は,FMPに戻ってくると思われる特徴のそれぞれの値を 含んでいる.