機械学習の観点から見ると、MIRACLE-IV の特徴は以下の通りである。
各画像は実際の1つの例(物体)の様々なバリエーションであり、物体の内部 構造は一般ルールに対応している。そのため、MIRACLE-IV では推論の導出が なされている。
いくつかの学習アルゴリズムでは、正しい例だけではなく、誤っている例も使 用する。しかし MIRACLE-IV では、正しい例だけを用い、かつ MIRACLE-IV で 用いられている手法は誤った例が無いことを仮定している。
MIRACLE-IV ではある種の類似性(確信: belief)を用いている。それは、画 像上のある部分が別の部分と類似していた場合、その部分の機能も同じである とすることである。つまり、MIRACLE-IV では類似性に基づく推論を行ってい る。
MIRACLE-IV では、シンボル操作のために追加のパターン情報が必要になった 場合、いつでも元画像が参照される。コンパスの例で示したように、パターン 情報とシンボル記述との間の相互参照は、MIRACLE-IV の本質である。