東京大学生産技術研究所
食料生産技術研究センター
当センターは、工学的アプローチによる農業、水産業を中心とした食料生産効率化のための技術開発、学際的な議論の場を通じた産官学の食料生産コミュニティの形成と人材育成、関連企業との連携による食料生産技術の実践および社会還元を目的としています。
近年、世界中で頻発する洪水や渇水などを引き起こす異常気象は,食料価格の高騰や食料在庫率の低下などを引き起こし、食料生産に大きな影響を与えています。また、今後人口が増加し経済成長が望めない地域では、食料危機が生じる事は必然です。一方、我が国では農業従事者が減少し高齢化が進んでいるため、どのように若い世代に農業を継続していくかが大きな課題となっています。また、水産業においても同様の問題が長らく指摘され、生産量や水産従事者の減少に歯止めがかからない状況です。
これらの問題に対して、今後の食料生産を予測し,生産安定化や増産へ向けて生産技術の開発をしていくことが必須です。そのような状況を背景に、我々は、新たに「食料生産技術研究センター」を設置しました。我々がこれまでに培ってきた多様な技術を農業、水産業分野の再生に生かすことで、これまでに他研究機関ではなしえなかった新たな研究領域開拓につなげること、効果的・効率的な教育で次世代を牽引する人材を輩出すること、適切に内外にアピールすることによって研究成果の社会還元を実現することを、目指して活動しています。
上記の目的を達成するために、ICT技術、UAV制御技術、リモートセンシング技術、自律走行ロボット技術、画像センシング技術、2次元、3次元可視化技術、水循環モデル、などの技術を食料生産分野と融合させます。また、これらの技術をベースに我が国の産業再生に加えて地方創生に貢献してきます。